「もしものせかい」ヨシタケ シンスケ

皆さんこんにちは、レナノニです。

「もしものせかい」ヨシタケ シンスケ

「もしも なにかを なくしたら。もしも もどって こないなら。」

何度も読み返してほしい
ヨシタケシンスケが描く新しいものがたり~帯より抜粋

「シンプルで暖かい絵が描く、もしものせかい」
普段、毎日が忙しくて深く立ち止まって考える事のないテーマが心に刺さる一冊
短くサクッと読めるので、子供との読み聞かせにも向いています。

生きている以上、何かを手に入れも必ず失います
手に入れることに喜びを感じているけれど失うことには恐怖を感じます。

「良い服を着たい、おいしいものが食べたい、いいところに住みたい」私もあなたも誰もが思う当然の欲求


失うことに恐怖を感じず、前向きになる為にはどうしたらいいのでしょうか?
この本にはその答えの一つが描かれているように感じました。


作品情報
・作者 ヨシタケシンスケさん
・赤ちゃんとママ社 発行
・ブックデザイン 関 善之 さん
・編集 跡部 恵理子 さん
・2020年2月 発行
・定価 900円 (消費税別)
・ISBN 978-87014-146-9
・外観 全体がミントグリーンで統一された絵本、シンプルだけど暖かい絵が心惹かれる外観です。

これより下はネタバレあり

1、「もしものせかい」のタイトルまで 最初は絵だけ 4ページです。
 5歳くらいの男の子が昼寝をしている間に
窓から入ってきた白猫に大事にしているロボットを盗まれてしまいます
初見では、猫とロボットの冒険が始まるのかな?そう思いました。

2、タイトルから
 もしも、もしも、もしもが何回も繰り返されます。
誰もが考えた事のある後悔・・・
ぐちゃぐちゃに書きなぐられた黒い絵が、読者の情念を描いているようです。
もしも とつい考えてしまう私の思いを絵にしていると感じました。

3、男の子が目を覚ます
 連れ去られたロボットが急に出てきます
しかも、しゃべり始めてびっくり

「とつぜんで もうしわけ
ないんだけど、

ボク、もしものせかいに
いくことになりました。」原文より

「もしものせかい」?どこにあって何があるのかさっぱり分からない・・・
まず、ロボットが「もしものせかい」はどこにあるのか教えてくれます

「もしものせかいは、
きみがくらしている
いつものせかいではなく、

きみのこころのなかにある
もうひとつのせかいだよ。」
原文より

「もしものせかい」は心の中にある世界=想像なんですね
「もしものせかい」の中には何があるのか?次のページで語られます。

「きみのめのまえからきえてしまって、
「もしもあのとき・・・」って
おもいだすもの

それは、みんなもしものせかいに
いるんだ。

ボクも、いまからそこにいく。」原文より

「もしものせかい」にあるのは色々な思い出


この後、続いていく
不条理な「いつものせかい」と対になる「もしものせかい」のお話し

おもちゃを壊したとき「もしものせかい」に行ったのかなと言いたくてうずうずしていますが
ありがたいことにその機会はおとずれていません・・・

全てひらがなで書かれていて
こどもと一緒に読みたくなります


最後までお読みいただきありがとう御座います。
レナノニでした。

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